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Jw_cadはMacで使える?
公式のMac版はなし。Macで動かす方法と選び方
結論から言うと、Jw_cadはWindows用のソフトで、公式のMac版はありません。Macで使うには、Macの中でWindowsを動かすか、Windows用のソフトを動かす互換の仕組みを使うか、Macの外にあるWindowsにつなぐことになります。どの方法が向くかは、お使いのMacがAppleシリコン(M1以降)かどうかと、Windowsを図面以外にも使うかで決まります。最後に、Jw_cadそのものではなく「.jwwの図面を開いて直せればいい」場合の選択肢も紹介します。
先に結論
Jw_cadにMac版はありますか
ありません。Jw_cadは、建築・土木の図面で長く使われてきたWindows用のフリーソフトです。公式サイトに書かれている動作環境はWindows 10・11で、macOS版は配布されていません(2026年10月時点)。Macでそのまま起動することはできません。
「Mac版」「for Mac」の名前で検索すると、有志の方がWindows用のJw_cadを互換の仕組み(Wine)とまとめて、Macで起動できるようにしたパッケージが見つかります。長く使われてきたものですが、2016年を最後に更新が止まっていて、作者もmacOS 10.15(Catalina)以降では動かないと案内しています。M1以降のMacや最近のmacOSでは動きません。
まず、お使いのMacを確かめる
選べる方法は、MacのCPUで変わります。画面左上のアップルメニューから「このMacについて」を開いてください。
- 「チップ」の欄に「Apple M1」「Apple M3」などとある — Appleシリコンです。2020年11月から順に切り替わり、いま販売されているMacはすべてこちらです。
- 「プロセッサ」の欄に「Intel」とある — Intel搭載のMacです。
AppleシリコンのMacでは、WindowsもArm版を使います。従来のWindows向けに作られたアプリは、Windows側の変換(エミュレーション)機能を通して動かす形です。また、Macに直接Windowsを入れるBoot CampはIntel搭載のMacだけの機能で、Appleシリコンでは使えません。
方法1: 仮想化ソフトでWindowsを動かし、その上でJw_cadを使う
Macの中でWindowsをひとつのアプリのように動かし、そこへWindows用のJw_cadをインストールする方法です。Windows版そのものが動くので、操作や画面はWindowsで使うときと同じです。講座や事務所の手順書どおりに操作したい人、Jw_cad以外のWindowsソフトも使う人に向いています。
仮想化ソフトの例(2026年10月時点)
- Parallels Desktop — 有料。Standard版が年額¥11,500(買い切り版は¥21,000)。Windows 11の入手からインストールまでを、画面の案内に沿って進められます。Microsoftは、Apple M1〜M3のMacでArm版Windows 11を動かす承認済みの方法として、この製品を案内しています。
- VMware Fusion — 無料(仕事での利用も可)。入手にはBroadcomのアカウント登録が必要です。
- UTM — 無料のオープンソース。設定を自分で行う部分が多めです。
別に必要なもの
- Windows 11のライセンス — Microsoft Storeの価格でHome ¥19,360、Pro ¥28,380(税込)。上のMicrosoftの案内で対象に挙がっているのは、ProとEnterpriseです。
- Macの空き容量とメモリ — Windowsと仮想化ソフトで数十GBの空きが要り、動かしている間はメモリも数GB使います。メモリが8GBのMacでは窮屈に感じることがあります。
気をつけたいこと
- 動作は自分で確かめる — AppleシリコンのMacでは、Jw_cadはWindows側のエミュレーションで動きます。動いたという利用者の報告や仮想化ソフト側の案内はありますが、公式の動作環境にArm版Windowsは明記されていません。仕事に使う前に、無料体験の期間などで手元の図面を開き、印刷まで試してください。
- マウスとキーボード — Jw_cadは左右のボタンを使い分ける操作が多いので、2ボタンのマウスがあると操作しやすくなります。Macのキーボードに無いキーは、仮想化ソフト側の割り当てで補います。
- 起動の一手間と、2つのOSの管理 — 図面を1枚見るにもWindowsの起動を待ち、macOSに加えてWindows Updateと仮想化ソフトの更新が続きます。
- Intel搭載のMacの場合 — Parallels Desktopの最新版(27)はAppleシリコン専用になりました。Intel搭載のMacでは、一つ前の版を使い続ける形になります。
仮想環境の準備と運用の詳細は、ParallelsでJWW図面は扱える?にまとめています。
方法2: 互換ソフトで、Windowsなしで動かす
Wine(ワイン)という互換の仕組みを使うと、Windowsを入れずにWindows用のソフトをMacで起動できます。手軽に使えるよう整えた有料の製品にCrossOver(74ドル・1年分の更新つき・14日間の無料体験あり)があり、無料のWineを自分で入れる方法もあります。Windowsのライセンスが要らず、仮想環境より軽いのが利点です。
ただし、仕事の図面に使う前に知っておきたい点があります。
- 動くかどうかはソフトと版しだい — Windows用のソフトがすべて動くわけではなく、Jw_cadも版や環境によって結果が分かれます。動いても、文字の表示・印刷・ファイルの保存場所などで細かい不具合が出ることがあります。
- macOSの更新に左右される — AppleシリコンのMacでは、互換ソフトはいま、Intel向けのプログラムを変換する仕組み(Rosetta 2)を使って動いています(Armに直接対応した版は試験公開の段階)。Appleは、Rosetta 2を汎用の仕組みとして提供するのはmacOS 27までと案内しており、その先も同じように使えるかはまだはっきりしていません。
- 無料の互換アプリは、更新が続くとは限らない — 上で触れた有志のパッケージのほか、無料で広く使われていた互換アプリも2025年に開発を終えています。
試しに動かしてみる用途なら選択肢になりますが、図面をやり取りする仕事の道具としては、方法1か方法3のほうが確実です。
方法3: Macの外にあるWindowsを使う
- Windowsパソコンを別に用意する — いちばん確実な方法です。代わりに、本体の費用と2台分の管理・置き場所がかかります。
- 会社のWindowsにリモート接続する — Microsoftの無料アプリ「Windows App」を使えば、Macから会社のパソコンの画面を操作できます。追加の費用はほぼかかりませんが、接続先はWindowsのPro版でリモート接続を許可しておく必要があり、起動したままにしておかなければなりません。回線によってはマウス操作の遅れも気になります。
- クラウドのWindows(Windows 365)を借りる — インターネット上のWindowsに、同じアプリで接続します。最小のプランで月額¥5,247(税抜・1ユーザー)です。Macの性能や空き容量に左右されない一方、使っている限り月額がかかり、通信が切れると作業も止まります。
どれを選ぶか
- 講座・学校・事務所の手順どおりにJw_cadを操作したい — 方法1。Windows版そのものが動きます。
- Jw_cad以外にもWindows専用のソフトを使う — 方法1か、Windows機を別に用意する方法。
- 会社にWindowsがあり、Macからは時々使えれば足りる — 方法3のリモート接続。
- 届いた図面を見るだけ — CADを動かすまでもなく、PDFで受け取るのが手軽です(→ 見るだけの方法)。
- .jwwの図面を開いて直し、.jwwのまま返したい — 次に紹介する、MacネイティブのJWW対応アプリも検討できます。
Jw_cadそのものが要らない場合 — MacネイティブのJWW対応アプリ
Jw_cadを使う目的が「取引先から届く.jwwを開いて、直して、.jwwで返す」ことなら、別の道もあります。.jww形式をMacで直接読み書きできるアプリを使えば、WindowsもWindowsのライセンスも要りません。
当サイトで開発しているOlme(オルメ)はこの方式のmacOSネイティブ2D CADで、2026年内の公開を予定しています。
- Ver.2.20以降で保存された.jwwを開いて編集し、.jwwのまま保存できます。図形ファイル(.jws)も、手持ちのフォルダをそのまま登録して使えます。
- macOS 13以降で動き、Appleシリコン・Intel搭載のどちらのMacにも対応しています。Finderでダブルクリックすれば、普通のMacアプリと同じように図面が開きます。
- DXFの読み書き、PDFへの書き出し、原寸での印刷にも対応しています。
ただし、OlmeはJw_cadのMac版ではなく、別に開発したソフトです。クロックメニューや数値入力は備えていますが、操作の細部は同じではありません。日影図や2.5Dなど、Olmeにない機能もあります(→ Olmeにない機能)。Jw_cadの操作そのものを覚えたい場合は、方法1をおすすめします。
方法ごとの比較
ここまでの方法を、Olmeも含めて並べます。
| 費用の目安(初年度) | Windowsのライセンス | M1以降のMac | 動作の確実さ | |
|---|---|---|---|---|
| 仮想化ソフト(有料) | 約3.1万〜4万円(2年目からは年¥11,500) | 必要 | 使える | 高い |
| 仮想化ソフト(無料) | 約1.9万〜2.8万円(Windows代のみ) | 必要 | 使える | 高い(設定は自分で) |
| 互換ソフト | 74ドル(1年分の更新つき・無料のWineも) | 不要 | 使える(変換を介す) | 保証なし |
| Windows機を別に用意 | 本体数万円〜 | 本体に付属 | 関係なし | 高い |
| クラウドのWindows | 月¥5,247〜(税抜) | 料金に含む | 使える | 回線しだい |
| Boot Camp | Windows代のみ | 必要 | 使えない(Intel搭載のMacだけ) | 高い |
| Olme (JWW対応のMacアプリ) | 買い切り¥4,800の予定 | 不要 | 使える | Macで直接動く |
価格は2026年10月時点の各社公式サイトの表示です。仮想化ソフト(有料)の初年度は、Parallels Desktop Standard(年額¥11,500)とWindows 11(Home ¥19,360〜Pro ¥28,380)の合計です。Parallels Desktopは時期によって値引きがあります。
公開に先立って、ベータ版を配布しています(11月25日まで募集)。お手元の.jwwが開けるか、実際のファイルで確かめられます(→ ベータ版について)。
Olmeの公開通知を受け取る
Olmeは、.jwwファイルをそのまま開いて編集し、.jwwのまま保存して返せるmacOSネイティブの2D CADです。現在リリース準備中(2026年公開予定)で、公開時は7日間の無料お試しからご利用いただけます。公開時のお知らせは、メールアドレスのご登録で受け取れます。
よくある質問
Jw_cadは無料ですか?Macで使うと費用はかかりますか?
Jw_cad自体は無料のフリーソフトです。ただしMacで使うには、Windowsのライセンス(¥19,360〜)と、有料の仮想化ソフトを選ぶならその費用がかかります。無料の仮想化ソフトを使う場合も、Windowsのライセンスは別に必要です。
M1・M2・M3・M4のMacでもJw_cadは動きますか?
仮想化ソフトでArm版のWindows 11を動かし、その中にインストールして使います。Windows側のエミュレーション機能を通して動く形で、動いたという報告はありますが、動作環境としては明記されていません。導入する前に、無料体験の期間などで手元の図面の表示と印刷を確かめてください。
Boot CampでWindowsを入れればいいのでは?
Boot CampはIntel搭載のMacだけの機能で、AppleシリコンのMacでは使えません。Intel搭載のMacに提供されるmacOSはmacOS 26(Tahoe)が最後なので、これから長く使う前提なら、仮想化ソフトか別のWindows機を検討するほうが無難です。
学校や講座でJw_cadを習います。Macしか持っていません。
教材どおりに操作する必要があるので、Windows版そのものが動く方法1(仮想化ソフト)か、Windowsのパソコンを用意する方法が確実です。互換ソフトは動作の保証がなく、JWW対応の別のアプリは操作そのものが違います。
iPadやiPhoneでJw_cadは使えますか?
iPad版・iPhone版はありません。Windows AppでパソコンやクラウドのWindowsに接続すれば画面は操作できますが、図面を描く作業には向きません。
Jw_cadで作った図面を、Macで見るだけならどうすればいいですか?
送り主にPDFで書き出してもらうのが、無料でいちばん確実です。ほかの方法はMacでJWWファイルを見るだけならにまとめています。
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Jw_cadは同ソフトの著作権者の著作物です。Olmeは独立に開発されたソフトウェアであり、Jw_cadの著作権者とは関係がありません。記事中の製品名は例として挙げたもので、特定の製品をすすめるものではありません。価格・動作環境は2026年10月時点の各社公式サイトの表示によります。